仮想通貨用語 花見酒経済と仮想通貨バブル
笠信太郎氏が1960年代前半の我が国の経済状況を分析した著書「花見酒の経済」(1962年)の中で、落語の「花見酒」を例えに使った言葉が、「花見酒の経済」です。この言葉は、身内だけで売買を繰り返すことで、表面上は売上が増えているように見えるものの、実際には価値が変わらず、場合によっては借金だけが残る取引が行われている経済状態を指します。これは、まるで花見の席で、同じ酒を回し飲みしているように、実際の経済活動を伴わない取引が繰り返される様子を表しています。落語「花見酒」では、酒屋で買った酒を花見の席で飲み、その空瓶を酒屋に売ってまた酒を買い、それを飲むということを繰り返します。お金は減る一方ですが、表面上は酒が売買されているため、一見すると経済活動が行われているように見えます。しかし実際には、新たな価値は何も生まれていません。この「花見酒の経済」は、バブル経済の例えとしてよく使われます。一見すると活況を呈しているように見える経済も、その実態は中身を伴わない空虚なものであり、いずれ崩壊する危険性を持っていることを示しています。バブル経済では、資産価格が実体経済からかけ離れて上昇し続けます。これは、人々が将来の値上がりを期待して、投機的に売買を繰り返すためです。しかし、この上昇は持続可能ではなく、いずれ反転して急落します。まるで花見酒のように、一時的な賑わいの裏には、大きなリスクが潜んでいるのです。笠氏の洞察は、現代経済を考える上でも重要な示唆を与えてくれます。
