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外形標準課税:知っておきたい基礎知識

外形標準課税とは、地方公共団体が独自に徴収する地方税の一つで、企業のもうけに関わらず、企業の規模や活動状況を基に計算される税金のことを指します。具体的には、会社の資本金や従業員数、事務所や工場などの床面積といった指標をもとに税額が決まります。従来の法人事業税は、企業のもうけを基に計算されていました。そのため、不景気で企業の業績が悪化し、もうけが減ると、税収も合わせて減ってしまうという問題がありました。地方公共団体は、住民サービスを提供するために安定した財源を確保する必要があり、不景気でも税収が大きく変動しない仕組みが必要でした。そこで、安定した税収を確保するために平成15年度の税制改正によって導入されたのが、この外形標準課税です。この課税方式は、企業のもうけに左右されないため、たとえ赤字の企業であっても、一定の規模以上であれば課税対象となります。そのため、事業がうまくいかず赤字の状態でも税金を支払わなければならない可能性があり、企業にとっては負担となる場合があります。特に、設立間もない企業や中小企業にとっては、業績が安定しない時期にこの税金を支払うことは大きな負担となる可能性があります。一方で、この税制は、もうけが多いにも関わらず、節税対策によって納税額を抑えている企業に対しては、一定の税負担を求める効果も期待されています。このように、外形標準課税は、地方公共団体の財政の安定化に役立つ一方、企業にとっては負担となる側面もあるため、そのメリットとデメリットをよく理解しておくことが重要です。