仮想通貨用語 デリバティブ倒産:企業の危機
将来の通貨の交換比率を事前に約束する取引のことを、為替デリバティブ取引といいます。これは、まるで将来の価格を約束する証文のようなものです。企業は、この取引を利用することで、為替変動による損失から身を守ることができます。例えば、ある会社が三か月後にアメリカから商品を輸入し、100万ドルを支払う必要があるとします。現在の交換比率は1ドル100円ですが、三か月後にはどうなるか分かりません。もし円安ドル高になり、1ドル150円になっていたら、支払う金額は1億5千万円となり、当初の予定よりも5千万円も多く支払うことになります。このような事態を防ぐために、会社は銀行と為替デリバティブ取引を行うことができます。銀行と、三か月後に1ドル110円で交換する契約を結ぶのです。こうすれば、たとえ三か月後に円安が進み、1ドル150円になっていたとしても、会社は1ドル110円でドルを購入できます。支払う総額は1億1千万円となり、5千万円の損失を防ぐことができます。しかし、為替デリバティブ取引にはリスクも伴います。例えば、三か月後に円高ドル安が進み、1ドル90円になっていたとしましょう。この場合、会社は市場でドルを90円で買えるにもかかわらず、110円で買わなければなりません。2千万円多く支払うことになり、損をしてしまいます。このように、為替デリバティブ取引は為替変動のリスクを減らす一方で、新たなリスクを生み出す可能性もあります。為替の動きを予測することは難しく、予想が外れた場合、大きな損失を被る可能性があるのです。過去には、この為替デリバティブ取引によって多額の損失を出し、経営が傾く会社もありました。そのため、為替デリバティブ取引を行う際は、将来の為替変動を慎重に見極め、取引による利益と損失をしっかりと見定める必要があります。
