トレード リスク管理の要:バリュー・アット・リスク
値下がりによる損失の可能性を数値で表す方法の一つに、予想損失額というものがあります。これは、過去の市場の値動き情報を基にして、保有している財産が将来どれくらいの損失を被る可能性があるかを計算する方法です。具体的には、一日や一週間といった一定の期間において、ある確率で超えない最大の損失額を予測します。この確率のことを信頼区間と言います。例えば、「95%の信頼区間で一日の予想損失額が1億円」というのは、一日の損失額が1億円を超える確率は5%しかないという意味です。言い換えれば、100日間あったとしたら、そのうち95日間は損失額が1億円以下に収まると予想されるということです。この予想損失額は、過去の値動きデータから統計的に算出されます。過去の値動きが激しかった場合、予想損失額は大きくなり、逆に値動きが小さかった場合は予想損失額も小さくなります。また、設定する期間が長くなるほど、予想損失額は大きくなる傾向があります。例えば、一日の予想損失額よりも一週間の予想損失額の方が大きくなります。これは、期間が長くなるほど、大きな値動きが発生する可能性が高まるからです。さらに、信頼区間を高く設定するほど、予想損失額も大きくなります。例えば、95%の信頼区間で計算した予想損失額よりも、99%の信頼区間で計算した予想損失額の方が大きくなります。これは、より確実に損失額を抑え込もうとすると、想定する最大損失額を大きく見積もる必要があるからです。このように、予想損失額は、過去のデータに基づいて将来の損失の可能性を数値化することで、資金の運用やリスク管理に役立てることができます。
